日経平均ノックイン
世界同時株安となっている中、日経平均ノックインファンドの行方が話題となる。銀行による窓口販売が急増している個人向けの日経225種ストラクチャー商品である。窓販の主力商品である日経225種をベースとしたリスク限定型ファンドは、07年11月末で純資産残高が7000億円程度。リスク限定型ファンドとは一定の条件の基で元本の確保を確保しつつ、インカムゲインを狙うもの。各投信会社により条件は様々であるが、基本的にはファンドの買い手である個人投資家がオプションを売ってプレミアムを受け取る仕組みである。例えば、設定期間が1年間のうちに、日経225種の終値がスタート価格に対して一度も20%以上下落しなければ、元本を確保できるような仕組みである。また一度でも終値で20%以上下落すると、日経225種のインデックス・ファンドで償還されることになる。つまりこの商品の仕組みは、20%下落が境界条件のノックイン型プットオプションを個人投資家が売って、プレミアムを得ているに過ぎない。今後さらに日経225種が下落すると、境界条件にタッチするファンドも出てくる可能性がある。日経225種リスク限定型ファンドのノックイン価格は12,000円を中心に広く分布している。一番高いノックイン価格は14,231円。このファンドは07年6月に設定され、行使価格は17,789円で、ノックイン価格は行使価格から20%下の14,231円に設定されている。証券会社のディーラーは日経225種がノックイン価格にタッチするとプットオプションを一気に買い戻す。一方、個人投資家は日経225種がノックイン価格まで下落すると、日経225種ファンドを引き取らざるを得なくなる。日経225種のインデックス・ファンドで償還された場合に、個人投資家の売り需要が発生する。過去、個人投資家向けに人気があった商品として、EB債が挙げられる。このEB債も日経225種リスク限定型ファンドと同様に、個人投資家が個別銘柄のプットオプションを売って、プレミアムを稼ぐ商品であった。但し、株価がある一定以上値下がりすると、現物株で償還される仕組。EB債の対象となっていたメガバンクなどは、個人投資家が償還された現物株を即座に売ったので、株価は短期的に大きく値を崩した経緯がある。
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